こんにちは。
クロス動物病院です。
この度、当院に内視鏡検査機器を導入いたしました。
人間ドック等でよく用いられる、いわゆる“胃カメラ”です。
内視鏡の導入により、嘔吐や下痢を始めとした消化器症状に対して、消化管の異常の有無を直接画像にて視認することが可能となります。
また、検査時に異常が認められた場合にはそのままアーム(内視鏡鉗子)を使って粘膜を採取し、組織検査へ提出することも可能です。
これにより、従来では開腹が必要になっていた検査でも、非観血的(メスで切ることなく)に検査することが可能となりました。
検査結果が悪性として帰ってきた場合に初めて開腹して手術を行えば良くなるため、動物への侵襲(身体への負担)を大きく軽減することに繋がります。
また、通常ヒトの医療では用いられない動物特有の使用法として、異物の除去があげられます。
胃内に存在する異物であればアームを使って引っ張り出すことが可能です。
開腹することなく取り出せることになるので、もちろん動物に痛みはありません。
ヒトの医療との違い・注意点としては、ヒトでは局所麻酔で内視鏡検査を行うことができますが、動物は大人しく長い管を飲み込めない為、全身麻酔が必要になります。
また、消化管内をカメラで確認する必要があり、絶食状態での検査となります。
異物を誤食してしまった場合や、慢性的な消化器症状に改善が見られずもう一歩踏み込んだ検査を考えられている場合には、一度当院にご相談頂ければと思います。
クロス動物病院は、これからも動物・飼い主様みなさんのお力になれるよう環境・設備を整え、精進して参ります。
クロス動物病院
院長 黒川裕生